今回、この研究が完結するにあたり、前回までの経過を説明する。第一回の研究は、内部仕上げの内、不確定要素の多い内壁について、当部で実施した庁舎40件余りを対称とし、実際の壁長さを調査すると共に仮定式を作り、補正値を加え一定の誤差範囲に入るような内壁長さの算定式を確立した。第2回の研究は内部仕上げの内、内壁仕上げについてグループ別に分析を行った。即ち、内壁の乾式を主とする事務室、会議室、宿直室等をAグループとし、混成仕上げのうちタイル張り又はタイル状吹付け等の仕上げをする玄関、便所、階段室等をBグループ、倉庫、物置等をCグループとした。この各グループについて、内壁長さについての面積比、壁長比、室数比及び下地構成比を分析した。下地構成比は壁仕上げ合成単価作成に使用し、壁長比と室数比は総延長より各グループ別の壁長比率を求めるのに使用する。この関連をまとめたものが表一でグループ別壁長比算出グラフである。又、第一回の研究による算定式を使用し壁長さを計算することは繁雑であり、これをグラフ化したものが表一1、内壁長算出グラフである。今回は以上の分析結果をもとにして、計算様式を定め、最近実施した庁舎にあてはめ試算の結果を発表する。 |