今後到来すると言われている超高齢社会は、少子高齢社会でもあると言われており人口が減少するとともに高齢者比率が非常に高まる社会であると想定されている。このような状況で、生活の質を維持し社会の活性を維持するためには、これら高齢者も社会参加が容易であり、社会参加が当たり前のノーマライゼーション社会の構築が求められる。このためには、少なくとも移動や介助の容易さを考えた社会資本の整備が求められると考えられる。中でも、生活の基本となる移動をささえる道路、特に歩道部の整備に当っては、移動上の障壁を取り除いたバリアフリー型の歩道整備が求められるものと考えられる。この観点から、高齢者、障害者その他の歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するために、平成11年9月10日に、道路構造基準の改定が行われた。既に北海道開発局では、この基準を先取りするものとして既に「歩道整備ガイドライン(案)」に基づく設計基準の改定もあり、現在これら基準に基づき歩道整備の進捗を図っている状況である。しかし、バリアフリーな歩道整備は緒についたばかりであり整備内容が一定しないと言う問題点がある。本研究では、現在取り組まれている個別整備事例を収集・整理し、利用者、管理者それぞれの側面から問題点、課題を検討し、今後の道路整備に反映させることを目的とする。 |