生活上の移動は、その全てが徒歩を基本としていることから住宅内部のみならず都市における歩行空間の確保と整備は、生活の質を向上、維持する上で非常に重要である。特に今後到来する少子・高齢社会においては、介助労力の減少と自立的行動可能な人々の増大を目指す上から非常に大きな課題であると言える。この観点から、高齢者、障害者その他の歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するために、平成11年9月10日に、道路構造基準の改定が行なわれた。既に北海道開発局では、この基準を先取りするものとして既に「歩道整備ガイドライン(案)」に基づく設計基準の改定もあり、現在これら基準に基づき歩道整備の進捗を図っている状況である。一方では、道路整備は公共事業であり実施にあたっては、主たる利用者である地元住民の意見の集約や、整備内容の説明性の確保も重要な課題となっている。本報告は,歩道改修事業においてバリアフリー化を推進するとともに、改築にあたって住民の意見を取り入れるとともに、一部区間の改築完成後の評価結果をさらにこれ以外の区間において反映させることを前提とした、函館開発建設部管内の国道227号北浜地区歩道整備における検討内容、実施内容を報告するものである。 |