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 美利河ダムにおける魚のみち整備について

作成年度 1999年度
論文名 美利河ダムにおける魚のみち整備について
論文名(和訳)
論文副題 平成11年度(ダ-1)
発表会 平成11年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成11年度技術研究発表会
発表年月日 2000/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
捧雅章
吉田一記
桑原誠
抄録
後志利別川は、北海道南西部渡島半島中央部の狩場山系長万部岳(標高972m)に源を発し、ピリカベツ川等を合流しながら南下した後、流路を西に変え、今金町市街地・北檜山町・瀬棚町を経て日本海に注ぐ、流路延長89.8Km、流域面積720K㎡の1級河川である。後志利別川は過去に何度も清流日本一になったことがある河川であり、美利河ダムの上流域は、後志利別川に生息する魚にとって豊かな餌が供給される場、稚・幼魚・中大型魚の住場・成育場、産卵場として、後志利別川水系全体の中でも特に重要な水域と位置付けられている。しかし、後志利別川水系には美利河ダムをはじめ、頭首工、治山ダムなどの河川構造物が設置されており、これらの施設の多くは魚道が設置されていないため、サクラマス等の回遊魚の遡上の障害となり、魚類の生息分布を狭めている現状にある。このため、後志利別川が本来もっている流水の連続性が失われたのと同時に上流域への魚類の通過が遮断されたと考えられる。上流に分布していた魚類内、遡河回遊魚のサクラマスは生まれた河川を識別する機能をそなえ、産卵場所に回帰し、繁殖することからダム上流水域には固有の資源が維持されていた。また、稚・幼魚を培養する水域でもあった。サクラマス以外の魚類についても、上記と同様である。そこで美利河ダムに魚道を設置して、後志利別川が本来有していた河川環境への回復を目指すことを目的に魚類生態学及び河川工学の専門家からなる「美利河ダム魚道検討委員会」を設立し、美利河ダム魚道整備にあたっての技術的な面での検討を行ってきた。本報告は美利河ダムに魚道を設置するにあたり、その型式、基本的な構造、有効性について報告するものである。
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