一般国道230号無意根大橋の上流約150m付近の薄別川右側斜面で平成12年5月15日に地すべり確認された。地すべりは、長さ約550m、幅50m~90mで末端部ほど広がりをもち、崩落した土塊は推定約20万立方メートルと大規模なものである。地すべりの発生源は、前述した薄別川右側斜面の山稜部直下に滑落崖を形成し、その先端部は薄別川にまで達した。この崩落土砂によって薄別川は堰き止められて、上流部ではダムが形成されるまでに至った。中腹から崩壊土砂の一部が無意根大橋方向に分岐し、この土塊はP-4橋脚とP-3橋脚との間をすり抜けるように薄別川達した。その規模は長さ約200m、幅50mである。幸いにも無意根大橋には直接的な被害はなかったが、橋脚間の崩落土砂は停止する徴候がなく、さらに上部の多量の崩落土砂が二次的に移動する可能性が考えられたこと、および地すべり最上部の滑落崖での小崩落が確認され、橋梁への影響が懸念されたことから早急に対策を講じなければならなくなった。本発表は。地すべりの概要と現道の円滑な交通確保を行うために講じた緊急対応について報告するものであり、応急復旧は別途報告に譲る。また、恒久復旧は北海道森林管理局が行うこととなっている。 |