国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 機能回復型凍結抑制舗装について

作成年度 2000年度
論文名 機能回復型凍結抑制舗装について
論文名(和訳)
論文副題 平成12年度(道-15)
発表会 平成12年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成12年度技術研究発表会
発表年月日 2001/03/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
下道純
高橋守人
早坂保則
抄録
スパイクタイヤ規制後の冬期路面は、日中や初冬期時に舗装上へ流れ出た融雪水の再凍結や幹線道路のような交通量の多い路線に現れる非常に滑りやすい凍結路面の発生、橋梁部やトンネル出入口付近などのような気象・路面状況の変化しやすい箇所の安全で円滑な交通確保が難しい状況になっていた。この状況の対策として機械除雪の徹底・凍結防止剤や防滑材の適切な散布、各種融雪施設の設置等により対応しているが、変りやすい冬の路面状況は道路管理者にとって需要な課題となっている。この様な状況を少しでも改善する方法として凍結遅延・抑制機能を持たせた凍結抑制舗装がある。凍結抑制舗装は舗装体内に混入する材質によって化学系と物理系の二つの種類に分けられる。化学系凍結抑制舗装は、特殊加工した塩化物を粉末もしくは粒状で舗装体内に混入しその溶出による氷点降下作用を利用し路面雪氷の凍結を抑制するものである。物理系凍結抑制舗装は、ゴム等の弾性体を舗装体内に混入し交通荷重によってたわむことにより薄い路面雪氷を破壊するものである。このように凍結抑制舗装は、本来骨材を混入しなければならないところにそれ以外のものを混入するため強度的に劣るのは明確であり、混入されている遅延材・抑制材が有限であるため効果は限られてくる。これらの凍結抑制舗装はスパイクタイヤ規制以前よりあったものだが、スパイクタイヤを装着していればその他の対策は不要の状態だった。しかし規制開始後改めて試験・研究・開発が行われてきたが、舗装体内にある塩化物や弾性体がスパイクタイヤによる摩耗が無くなったため溶出・突出しなくなり、その持続効果は減少していくだけであった。このような凍結抑制舗装の現状から化学系凍結抑制舗装では、溶出した塩化物を再吸収できるものや、物理系凍結抑制舗装では舗装体表面にウレタンやゴム粒子を多く含んだアスファルトを敷きならす舗装が開発され、持続効果を長持ちさせる工夫が加えられている。今回は凍結抑制舗装の内、塩化物を再吸収する機能回復型凍結抑制舗装について試験施工を行った。
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