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 稚内港北防波堤ドームの耐震補強について(第2報)-スパイラル筋巻立て工法による施工-

作成年度 1999年度
論文名 稚内港北防波堤ドームの耐震補強について(第2報)-スパイラル筋巻立て工法による施工-
論文名(和訳)
論文副題 平成11年度(港-30)
発表会 平成11年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成11年度技術研究発表会
発表年月日 2000/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
大井啓司
佐藤仁司
坂本洋一
抄録
稚内港北防波堤ドームは、昭和11年に半アーチ式屋根付ドーム型防波護岸として築造された。その独自の構造は当時例のないものであり、景観的にも優れたものとなっている。その後、昭和53年から3年間で原形復旧を前提に全面改修が行われ、稚内港のシンボルとして稚内市民や観光客の目を楽しませている。しかし防波堤ドームは、前回の改修からおよそ20年経過しており、厳しい自然環境による剥離、浮きが進行し、劣化箇所からは強い潮風や海水の飛沫が原因と考えられる塩分が浸透し、柱部分の帯鉄筋と思われる箇所から錆が生じている。一方、平成7年の阪神・淡路大震災を計器に耐震設計法が見直され、耐震性を照査した結果、柱部の安全性を確保する必要があると判断された。これより、PC鋼より線による、スパイラル筋巻立てを主体とした工法が採用されることになった。しかし、この工法は前例が少なく防波堤ドームに適用するにあたり、平成10年度に模擬柱を作成し各種の試験を行った。なかでも、次のことが課題として挙げられた。(1)かぶりコンクリートのはつりには、ウォータージェット工法が適していることが確認された。しかし、実施時においては、はつり装置の移動方法等の改良が必要である。(2)機械式施工によるφ9.5mmのPO鋼により線をスパイラル状に巻立てることが可能である。なお、本施設に適用する場合には、上部が屋根上となっていることから、巻付け装置の組み立て等の改良が必要である。(3)断面修復工は、高流動モルタルを用いることで、原形に復元できることを確認した。しかし、完了時においてはひび割れの発生を抑制し、既設部材と違和感のない色調にするなどの配慮が必要である。防波堤ドームの耐震補強工事は、平成11年度から3年間で完了させる予定であり、本年度は計画予定の68本の内、6本の柱について耐震補強工事を実施した。本文ではこれらの内容について報告する。
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