国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 リターバッグ法による農地開発された泥炭土の中の有機物分解特性調査

作成年度 2007年度
論文名 リターバッグ法による農地開発された泥炭土の中の有機物分解特性調査
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第654号
発表年月日 2007/11/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
資源保全チーム石田 哲也(ISHIDA Tetsuya)
資源保全チーム中山 博敬(NAKAYAMA Hiroyuki)
資源保全チーム池田 泰久(IKEDA Yasuhisa)
抄録
北海道には大規模な排水改良や客土を施工しながら泥炭地を開発した農耕地が約10万ha 存在して いる。これらの圃場の多くで地盤沈下が顕在化し、営農上の支障を生じるようになってきている。地 盤沈下の原因として、圧密や収縮はもとより、有機物を多量に含有する泥炭土自体の分解消失も指摘 されているが、具体的・工学的なデータは少ない。そこで、泥炭農地の泥炭土の分解速度をリターバッ グ法で調査し、その抑制手法を検討することを目的に、北海道農業研究センター美唄分室の試験圃場 と未墾地、豊富町の大規模草地と未墾地で野外調査研究を実施している。調査は継続中であるが、以 下の知見が得られた。 ①埋設日数が同じであれば、板>水ゴケ>濾紙の順に残存率が高い。 ②有機物の組成が同じ資材では、埋設深が深いほど残存率が高い。 ③地下水位が埋設深より高いと残存率が高い。  以上のことは泥炭地での有機物の分解に関して、以下の示唆を与える。 ①泥炭土と空気の接触を遮断することで有機物の分解を抑制できる。 ②空気を遮断する手法としては、地下水位を高く維持すること以外にも、厚い置土で覆ってしまうこ とも考えられ、その実効性の検証が必要である。
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