国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

論文・刊行物検索

詳細情報

 大規模酪農地域における水質保全策が流域の水質に与える効果

作成年度 2010年度
論文名 大規模酪農地域における水質保全策が流域の水質に与える効果
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第686号
発表年月日 2010/07/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
流域負荷抑制ユニット・水利基盤チーム(兼務)中村 和正, 鵜木 啓二(Kazumasa NAKAMURA, Keiji UNOKI)
札幌開発建設部札幌河川事務所所長(前 流域負荷抑制ユニット・水環境保全チーム(兼務))山下 彰司(Shoji YAMASHITA)
流域負荷抑制ユニット・水産土木チーム(兼務)山本 潤, 渡辺 光弘(Jun YAMAMOTO, Mitsuhiro WATANABE)
流域負荷抑制ユニット・資源保全チーム(兼務)中山 博敬, 大久保 天(Hiroyuki NAKAYAMA, Takashi OHKUBO)
札幌開発建設部札幌南農業事務所(前 流域負荷抑制ユニット・水利基盤チーム(兼務))多田 大嗣(Hirotsugu TADA)
流域負荷抑制ユニット・水環境保全チーム(兼務)林田 寿文(Kazufumi HAYASHIDA)
寒地技術推進室道東支所加藤 道生, 西山 章彦, 斉藤 勉(Michio KATOU, Akihiko NISHIYAMA, Tsutomu SAITOU)
抄録
大規模な酪農地帯を抱える釧路・根室地域では、良好な河川・沿岸環境の保持・再生と農業の持続 的発展の両立が重要な課題となっている。農業生産性の向上とあわせて環境保全を両立させるために は、家畜ふん尿の適切な管理と圃場への還元利用、農地からの水質負荷物質の流出抑制が必要である。 そのため、この地域で実施されている国営環境保全型かんがい排水事業では、家畜ふん尿の農地への 効率的かつ適正な還元による土地生産性の向上と地域環境への負荷軽減を目的とした肥培かんがい施 設の整備や、湛水被害を解消するとともに土砂緩止林や遊水池等の水質浄化施設を整備することで水 質浄化機能等の多面的機能を併せ持った浄化型排水路の整備が進められている。事業によって各種施 設が整備された支流域では平水時及び降雨出水時ともに水質の改善がみられ、たとえば5月から11月 までの降雨出水期間に支流域から流出する水質負荷物質の削減量は、全窒素で42%、全リンで52%、 SSで28%であった。流域全体で対策が進んだ場合を想定した風蓮湖の水質シミュレーションの結果 では、風蓮湖の河川流入付近において大幅に水質が改善されること、特に出水の最大流量時にその効 果が顕著であることが示唆された。そのほか、室内試験からは、草地に切込みを入れるような圃場管 理により肥料分の表面流出の抑制が期待できることが明らかになった。
本文表示
このサイトで提供される情報には、PDFファイルが使われています。PDFファイルをご覧頂くにはAdobeReaderが必要です、「Get AdobeReader」をクリックしてダウンロードしてください。 AdobeReaderダウンロード
ページの先頭へ

この画面を閉じる

© 2023 Civil Engineering Research Institute for Cold Region, All rights reserved.