国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 並行牛道の形成された放牧地の微地形と土壌の性状

作成年度 1997年度
論文名 並行牛道の形成された放牧地の微地形と土壌の性状
論文名(和訳)
論文副題
発表会 北海道農業試験会議成績会議
誌名(No./号数)
発表年月日 1998/01/19 ~ 1998/01/21
所属研究室/機関名 著者名(英名)
帯広開発建設部横堀  将(YOKOHORI Masashi)
㈱環境保全サイエンス沖田 良隆(OKITA Yoshitaka)
土壌保全研究室石渡 輝夫(ISHIWATA Teruo)
抄録
並行牛道の形成された南東向き斜面の放牧地で、牛道形成に伴う地形的変異の特徴と、土壌理化学性を調査し、対策を検討した。[*]1)裸地となっている牛道では、原地形の表土が下方に押し出されて凹地形を呈する所があり、これに伴い押し出された表土は堆積して凸地形を呈する所がある。2)凸部の形成は、その下方斜面を原地形に比べ急傾斜とし、段差を生じる。この段差は放牧牛が超える支障となるため、牛が牛道だけを歩行するようになり、さらに凹凸が大きくなると考えられる。3)ヒメスイバやブタナが優占し、雑草化している凸部の面積と裸地となっている牛道の面積の合計は、放牧地面積の14~38%を占め、牛道形成は放牧地の牧養力の低下となっている。4)牛道の土壌は原地形部に比べ圧縮され、粗孔隙量や易有効水分孔隙量が少ない。このため、牛道の透水性は低く降雨時には流路となり、土壌浸食も発生すると考えられる。一方、凸部は牛道部に比べ膨軟で、粗孔隙量や易有効水分孔隙量が多い。熱水抽出性窒素や有効態リン酸は牛道で凸部よりも多い。これらの牛道と凸部の理化学性の差異は牛道形成に伴うものである。これらより対策を論議した。
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