平成5年11月に道路構造令等の一部改正する政令が施行された。このことから、車輌等の大型化に伴い、橋、高架の道路等の設計自動車荷重は20トンから25トンに引き上げられ、既設橋梁においては、補修・補強の必要性を判断するための耐荷力あるいは耐久性の評価が課題となっている。[*]しかしながら、様々な構造部材が組み合わされている橋梁構造では、設計では考慮されていない合成作用や荷重分配作用が生じる。また、実際の交通荷重環境では、示方書で想定している車輌の載荷状態は極めて稀にしか発生しない。そのため、既設橋のB活荷重に対する補修・補強の要否を判定するにあたっては既設橋の実際の使用状態を踏まえて、使用レベルにおける実質的な耐荷力判定が可能となる上での有効な手法としての実応力測定(応力頻度測定)が提案されている。[*]道内では、平成6年度よりTL-20未満で設計された既設橋梁の耐荷力判定(補修・補強の要否)を目的として、橋種構造別に橋梁の応力頻度測定(載荷試験)が行われている。[*]本論文は、現在までに実施された実橋応力頻度測定結果より得られた結果を取りまとめ、それ以外の既設橋の耐荷力判定に活用することを目的として報告を行うものである。 |