国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 融雪出水の特性変化に関する研究(1)

作成年度 1998年度
論文名 融雪出水の特性変化に関する研究(1)
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数)
発表年月日 1999/01/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
河川研究室馬場 仁志(BABA Hitoshi)
抄録
北海道における近年の融雪洪水による災害は減少している。これは主として築堤、カットオフなどの河道整備やダムによる洪水調節が効果を発揮するようになったためであると理解されている。また、河川改修の効果とは別に、温暖化や小雪化などが原因で融雪出水の規模あるいは出現頻度が小さくなってきたのではないかという推論も耳にするが、それを科学的に実証した例はない。[*]本研究は、積雪寒冷地域の中で代表的な北海道内積雪地域の河川である尻別川、豊平川、忠別川を選び、近年の水文データを元に融雪出水特性の分析を行い、経年的な特性変化の傾向を明らかにするものである。さらに、流域開発の経緯、地被状態の改変などのデータから解析し、特性変化の傾向と原因、河川へ与えるインパクトについて解明するものである。[*]このうち第1報として本論文においては、融雪出水の特性が近年のおよそ30年間においても経年的に変化してきていることを実証する。[*]分析結果によると、実流出高から推定した融雪推量と熱収支モデルから計算される可能融雪量の比である「有効融雪率」は、経年的に変動しつつも低下傾向であると同時に融雪期間内でピークが鈍化している。一方、流出特性を説明する貯留関数モデルのパラメータは、ハイドログラフの波形を先鋭化させる方向に変化してきている。これらの結果は、観測流出高の上では、お互いに打ち消されるため、融雪期の出水特性が経年的に変化していることは実現象として感知しにくいことであると考えられる。
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