道路の高度情報化を図るITS(高度道路交通システム)が注目を集めつつある。ITSは、平成10年11月に決定された緊急経済対策でも21世紀先導プロジェクトのひとつに位置づけられ、同じく11月に決定された高度情報通信社会推進本部の基本方針では、今後の施策として地域ITSの推進が新たに盛り込まれ、これまで以上に地域レベルのITS推進が求められるようになった。[*]開発土木研究所では、平成7~8年度に「北海道におけるITS技術開発推進のフレームワーク・スタディ」を実施し、ITSで実現する北海道の将来イメージを設定するとともに、平成9年度からは「寒地ITS研究会」を設立し、専用のホームページも開設して、地域ITS構想にもとづくフィールド実験の検討をインターネットもフルに活用したパブリック・インボルブメント(PI)手法で行っている。[*]本報告では、この研究会で議論している5つの構想、①札幌圏ITS構想、②道北圏ブリザードネット構想、③ニュー・カントリーロード構想、④ソーランITS構想、⑤北の道ネット構想を紹介するとともに、各構想にもとづくフィールド実験の案に対して多くの方々から寄せられた意見を紹介して中間報告を行う。 |