国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 乳牛スラリーの施用による土壌微生物活性の変化

作成年度 1999年度
論文名 乳牛スラリーの施用による土壌微生物活性の変化
論文名(和訳)
論文副題 施用方法とばっ気処理の影響
発表会 日本土壌肥料学会
誌名(No./号数)
発表年月日 1999/07/30 ~ 1999/07/31
所属研究室/機関名 著者名(英名)
土壌保全研究室大矢 朋子(OYA Tomoko)
酪農学園大学佐藤 創一(SATO Souichi)
酪農学園大学松中 照夫(MATSUNAKA Teruo)
抄録
北海道では酪農経営の大規模化に伴い、スラリー状でのふん尿の農地還元が進みつつある。施用方法(混和、表面施用)やばっ気処理(有、無)の異なる乳牛スラリーが土壌微生物活性に及ぼす影響を、無植栽の室内実験で調べた。[*]①混和実験:ばっ気と無ばっ気の乳牛スラリーを、土壌(厚層多腐植質黒ボク土)に0.166g/g混和して25℃で54日間培養した。無ばっ気スラリーの混和によりαG活性は急激に上昇し、その後速やかに低下して実験終了時には混和前と同程度に戻った。ばっ気スラリーは土壌に混和してもαG活性を変化させなかった。これは、易分解性有機物がすでに分解されていることによると考えられた。実験終了時のバイオマス窒素は、対照<ばっ気≒無ばっ気だった。[*]②表面施用実験:直径5㎝高さ20㎝の土壌カラムに、無ばっ気の乳牛スラリーを10㎏/m2表面施用し、かん水を行いながら培養した。スラリー中のアンモニア態窒素は深さ5㎝以下には浸透しなかったが、硝化後にカラム下方へ浸透して一部は底部から流出した。一方、αG活性は深さ0~2.5㎝でやや高まったが、それより下部では変化がなかった。土壌表面の膜状スラリー残査のαG活性は非常に高かった。スラリー中の有機物が土壌表面の膜状残査中に残存して土壌中には浸透しないために、土壌微生物の栄養源とならず活性が高まらなかったものと考えられた。
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