建設リサイクル法によって、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊のリサイクルが義務化され、資源の有効利用がなされているが、今後も高い水準で再資源化及び有効利用していく必要がある。特に地方部においては、需給バランスの関係から、アスファルト廃材のストック量が増加する傾向にあり、環境問題や廃棄物の有効利用促進の観点から、アスファルト廃材の適用範囲を拡充することが求められている。本研究では、アスファルト廃材の地盤材料としての適用性を確認することを目的とし、アスファルト再生骨材単体およびアスファルト再生骨材と笠岡粘土を混合した試料を作成し、突固めによる土の締固め試験、一軸圧縮試験、コーン貫入試験、衝撃加速度試験等の力学試験を実施し、検証を行った。その結果、いずれの試料も締固め度管理の適用性を有し、通常の盛土材同様、各種原位置試験による施工管理が可能であることを確認した。また、混合試料については、一軸圧縮強度および変形係数ともに締固めによる強度増加が確認された。笠岡粘土へのアスファルト再生骨材の混合による改良効果、混合試料を60度で加熱した場合の改良効果についても確認した。いずれの試験結果も、アスファルト再生骨材の地盤材料への適用性があることが示唆された。 |