国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 降雪開始から3日以内の新積雪の密度とせん断強度の関係

作成年度 2015年度
論文名 降雪開始から3日以内の新積雪の密度とせん断強度の関係
論文名(和訳)
論文副題
発表会 雪氷研究大会in松本
誌名(No./号数)
発表年月日 2015/09/16
所属研究室/機関名 著者名(英名)
寒地技術推進室道北支所横山 博之(YOKOYAMA Hiroyuki)
オホーツク流氷科学センター高橋 修平(TAKAHASHI Shuhei)
北見工業大学亀田 貴雄(KAMEDA Takao)
抄録
積雪変質モデルによる精度の高い雪崩発生予測を目的として,北海道中山峠と陸別町で各3冬期に,雪崩発生確率の高い降雪開始から3日以内の新積雪を対象に密度とせん断強度の関係式を求めるための断面観測を行った.その結果,密度150kg m−3において,中山峠で得られた新雪がしまり雪に変態する過程の積雪のせん断強度(0.6kPa)は,これまでわが国の積雪変質モデルで一般的に使われてきた本州平地を中心に観測された値(2.0kPa)の30%にしかならなかった.一方,陸別町での観測ではこれまで明らかにされてこなかった降雪直後の新雪がしもざらめ雪に変態する過程の積雪の関係式が得られ,これをカナダの弱層で観測された式と比べると,密度150kg m-3で50%と小さかった.これは,陸別町での観測では温度勾配が非常に大きいため,しもざらめ雪粒子が急成長し粗大化した上,低温下のままで経過したため焼結が進んでいないためである.寒冷地域での乾雪表層雪崩の発生予測では,本研究成果を用いた見直しが必要である.
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