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発表 先進ボーリングコアを利用した山岳トンネルの時間遅れ変状の要因解析:北海道の後期中新世火山岩類を例として

作成年度 2015年度
論文名 先進ボーリングコアを利用した山岳トンネルの時間遅れ変状の要因解析:北海道の後期中新世火山岩類を例として
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本応用地質学会平成27年度研究発表会
誌名(No./号数) 日本応用地質学会平成27年度研究発表会講演論文集
発表年月日 2015/09/24 ~ 2015/09/25
所属研究室/機関名 著者名(英名)
防災地質チーム山崎 秀策(YAMAZAKI Syusaku)
防災地質チーム岡﨑 健治(OKAZAKI Kenji)
防災地質チーム倉橋 稔幸(KURAHASHI Toshiyuki)
地質研究監伊東 佳彦(ITO Yoshihiko)
抄録
後期中新世の火山岩類を掘削した北海道の国道トンネルにおいて、掘削から約2ヶ月後に約10cmの盤膨れが発生した時間遅れ変状が認められ、変状区間の先進ボーリングコア試料においても、採取直後の硬質部が数週~数ヶ月後に膨張・崩壊する現象が認められた。本報告では、コア試料の薄片記載・X線回析分析・蛍光X線分析を行い、変状の地質的素因を考察した。その結果、変状区間近傍のデイサイト質溶岩は、膨張性粘土鉱物、硫化鉱物、炭酸塩鉱物を2次生成した変質・鉱化作用を被っており、膨張・崩壊部においては炭酸塩鉱物の溶解と硫酸塩鉱物の生成が生じたことが明らかとなった。本トンネルにおける時間遅れ変状は、鉱化・変質作用を被っていた火山岩類が掘削により水と酸素に暴露されたことで、緩み域で硫化鉱物の酸化が生じ、岩石組織を拘束していた炭酸塩鉱物の溶解が促進されることで、膨張性粘土鉱物の吸水膨張が遅れて発生したためと考えられる。
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