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発表 植物を用いた人工水路による季別の排水浄化実験

作成年度 2017年度
論文名 植物を用いた人工水路による季別の排水浄化実験
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第54回環境工学研究フォーラム
誌名(No./号数) 第54回環境工学研究フォーラム講演集
発表年月日 2017/11/17 ~ 2017/11/19
所属研究室/機関名 著者名(英名)
防災地質チーム岡﨑 健治(OKAZAKI Kenji)
防災地質チーム山崎 秀策(YAMAZAKI Syuusaku)
防災地質チーム倉橋 稔幸(KURAHASHI Toshiyuki)
仙台市交通局水戸 光昭(MITO Mitsuaki)
愛媛大学榊原 正幸(SAKAKIBARA Masayuki)
抄録
 土木事業で発生する掘削土砂や岩石が屋外に仮置きされる場合,暴露されることで重金属等を含む浸出水が生じることがある.このような浸出水は,人体への影響や周辺環境を保護する観点から適切な処理が求められている.近年では,植物の重金属等の吸収能力を用いた低コスト,低エネルギーな浄化方法に関する研究が行われている.しかし,その適用では,植物の生育条件や排水の供給条件に応じた合理的な活用方法が求められる.本実験では,重金属等の吸収能力を有する植物のうち,カヤツリグサ科マツバイを選定し,幅30cm,延長20mの塩ビ製の人工水路に敷設した.そこに,ヒ素を含む盛土からの浸出水を夏季は8月上旬~10月下旬の81日間(平均気温20.5℃,平均水温18.7℃)で36,590ℓ,冬季は10月下旬~2月上旬の107日間(平均気温4.2℃,平均水温9.7℃)で41,247ℓを流入させ,採取したマツバイのヒ素含有量を分析した.なお,夏季と冬季の実験では,それぞれ別のマツバイを5.8㎡,湿潤重量で23.2kgを使用した. 実験の結果,マツバイのヒ素含有量は,夏季で3.4mg/kgの増加,冬季で2.3mg/kgの増加を確認した.また,日当りかつ単位面積当たりのマツバイのヒ素含有量は,夏季で0.020mg/日㎡,冬季で0.003mg/日㎡であった.さらに,季別の排水量のヒ素総量に対し,マツバイが吸収したヒ素量は,夏季で0.8%,冬期で0.3%となり,人工水路を用いたヒ素の吸収能力を把握することができた.
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