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発表 メタン発酵消化液の施用が草地土壌の理化学性に及ぼす影響

作成年度 2017年度
論文名 メタン発酵消化液の施用が草地土壌の理化学性に及ぼす影響
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第15回環境研究シンポジウム
誌名(No./号数)
発表年月日 2017/11/22
所属研究室/機関名 著者名(英名)
資源保全チーム桑原 淳(KUWABARA Jun)
抄録
北海道の草地酪農地帯では、乳牛ふん尿は発酵処理を行ってから農地に散布されている。発酵処理の1つにバイオガスプラントによるメタン発酵があり、メタン発酵後の乳牛ふん尿はメタン発酵消化液(以下,消化液)と呼ばれている。消化液には、肥料成分だけでなく有機物も含まれているため、適量を草地に施用すれば、有益な有機性肥料あるいは土壌改良資材になる。本研究では、北海道東部の草地に試験区を設置し、消化液の施用が草地土壌の理化学性に及ぼす影響を検証した。結果、消化液区では施用開始から6年目に表層1層目(0-5cm)の全炭素が増加した。化学肥料区では、施用開始前と比較して有意差はなく同程度であった。このことから、有機性肥料の散布が土壌の炭素貯留に有効であると考えられるが、本研究では、このような現象がみられるには少なくとも5年程度の施用が必要であった。消化液区の乾物収量は、散布6年目の2012年以降、化学肥料区と比較して1番草の乾物重について高い傾向が続いた。消化液区では、化学肥料を減肥した状態でも化学肥料区と同程度以上の収量が維持されていた。
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