市民生活において重要なガス、電力、水道等のインフラは一般的にガス管、電線管、上下水道管として道路下に埋設されている場合が多く、これら設備は老朽化や基準変更にともなって取り替えを行う必要が生じ、その場合には供用中の道路において工事を行う場合が大半である。こういった工事は、比較的小規模な狭い現場で掘削及び埋め戻し作業を行う。また、供用中の道路での工事は、交通量の少なくなる夜間の限られた時間に施工する場合も多いため、多くの現場が掘削から埋め戻しまでの時間が比較的短く、工事作業の迅速な対応が求められている。なかでも、埋め戻しの品質管理については、一般的な道路土工と同様に密度による管理を行うこととなっており、多くは砂置換法による密度測定、すなわち最大乾燥密度と現場における乾燥密度の割合による締固め度で管理されている。しかしながら砂置換法による品質管理では、室内での締固め試験に1週間程度、砂置換法による現場の密度測定の結果が判明するまでには1日の時間を要する。また施工範囲が小規模であるため、砂置換作業に十分なスペースを確保しづらく、室内試験用に使用する土砂の確保に苦慮することもあり、適切な品質管理が出来ないことも考えられる。適切な品質管理が出来ないと、施工不良があった場合に見逃してしまい道路の変状が起こる可能性があり、大きな事故等の発生も考えられる。こういった問題点を解消するために、本研究では比較的短時間で測定出来る衝撃加速度を用いた品質管理方法の適用性について検討した。本報告では、前述したような小規模な掘削埋め戻しを想定した試験施工を実施したのでその結果について報告する。 |