| 資源の有効活用の観点から建設現場で発生した材料が不良な材料であっても改良して有効利用することが求められている。改良する方法の一つとして、固化材を混合した材料を固化途中で破砕して作成した固化破砕土がある。これまでの研究では、固化材を混合することにより時間の経過とともに固化することに着目し、作業可能な状態まで固化した材料を破砕して締固め、土木材料として活用する方法を検討し、この材料を使用することにより、固化材量の低減効果が大きいことを確認している。しかし、この方法では固化反応がまだ完了していない状態で締め固めるため、時間の経過とともに強度発現する。このため、大きな強度となり再掘削が困難となること、地盤が長期にわたって変状するような軟弱地盤上への施工では、固化破砕土による構造物がその変状に追随できず破壊する場合があるなどの問題がある。そこで、固化破砕土の強度増加に影響する要因である固化材を混合してから破砕までの時間に着目して、固化破砕土の土質工学的性質を調べた。その結果、固化破砕土は改良前の土質とは異なる土質となること、固化を混合してから破砕までの時間を3か月とすれば、強度増加がほとんどないことがわかった。 |