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論文投稿 表土ブロック移植の簡易工法による盛土法面の生態系復元の評価

作成年度 2019年度
論文名 表土ブロック移植の簡易工法による盛土法面の生態系復元の評価
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 保全生態学研究
発表年月日 2019/11/08
所属研究室/機関名 著者名(英名)
北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター中村誠宏(Masahiro Nakamura)
北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター寺田千里(Chisato Terada)
北海道開発局旭川開発建設部士別道路事務所湯浅浩喜(Hiroki Yuasa)
北海道開発局旭川開発建設部士別道路事務所古田雄一(Yuuichi Furuta)
北海道開発局旭川開発建設部士別道路事務所高橋裕樹(Hiroki Takahashi)
北海道開発局旭川開発建設部士別道路事務所藤原拓也(Takuya Fujiwara)
土木研究所寒地土木研究所佐藤厚子(Atsuko Sato)
一般社団法人 北海道開発技術センター孫田敏 伊藤徳彦(Satoshi Sonda and Norihiko Ito)
抄録
北海道中川郡音威子府村から中川町を結ぶ全長19.0 km の一般国道40 号音威子府バイパスの建設が2007 年から始まっている。北海道大学中川研究林を通過する区間では、周辺地域のトドマツ及びミズナラ、シナノキ、オヒョウなどが生育する北方針広混交林生態系に対してより影響の少ない管理手法の開発が検討されている。2010 年より検討を開始し、翌年より施工手法や装置の開発、施工対象予定地での事前調査を行った。2013 年に試験施工を行い2014 年よりモニタリングを開始した。本研究では表土ブロック移植に注目して、これまでより安価な表土ブロック移植の簡易工法の開発、すき取り表土と比較して簡易表土ブロック工法が施工初期の草本層植生や土壌動物群集に与える影響、それらの回復について2014 年と2015 年の8 月下旬に調査を行った。本工法では装置開発を最小限にして、一般的に用いられる建設機械を利用したことから、施工費が大幅に削減された。表土ブロック区では在 来種の被度がより高かったが、すき取り土区では外来種の被度がより高かったため、植物全体の被度は処理間でそれ程大きな違いはなかった。ヒメジョオンのような2 年生草本の種数はすき取り土区でより多かったが、多年生草本と木本の種数は表土ブロック区でより多かったため、植物全体の種数は表土ブロック区でより多かった。さらに、移植元の植物相との類似度も表土ブロック区でより高くなった。一方、リター層も土壌層も土壌動物の個体数は表土ブロック区でより多く、種数も表土ブロック区でより高かった。リター層を除く土壌層のみ表土ブロック区において移植元の土壌動物相との類似度がより高くなった。本研究の結果から、開発した表土ブロック移植の簡易工法は植物と土壌動物に対して早期の回復効果を持つことが示された。
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