国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 水平ひび割れの位置や凍害劣化深さの違いが床版の耐力低下に与える影響

作成年度 2020年度
論文名 水平ひび割れの位置や凍害劣化深さの違いが床版の耐力低下に与える影響
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第804号
発表年月日 2020/04/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
耐寒材料チーム林田 宏(HAYASHIDA Hiroshi)
抄録
凍害劣化を受ける道路橋床版に関して、凍結融解作用による水平ひび割れの発生メカニズムや劣化と耐力との関 係を明らかにすることを目的として、1) 実橋床版の温度測定、2) 水平ひび割れの再現実験、3) 凍害劣化深さが異 なるスラブの静的載荷試験を行った。その結果、以下のような知見が得られた。 (1) 実環境下の床版では、凍結行程において、一時的に上面付近だけが凍結し、内部が未凍結の状態となる。そ の後、気温の低下に伴って、この未凍結部分が遅れて凍結するような温度変化となっていた。 (2) 上記の温度変化を再現した凍結融解試験により、スラブ内部の水平ひび割れを実験的に再現することができ た。その発生原因は、内部の未凍結層が遅れて凍結する時に形成されるアイスレンズである。 (3) 劣化深さがスラブ厚の1/4の供試体では、健全な供試体に比べて、耐力はほとんど変わらなかった。一方、 劣化深さがスラブ厚の1/2の供試体では、健全な供試体に比べて、耐力が大きく低下した。この原因は、1) 凍害劣 化に伴う引張強度の低下に起因して、梁のウェブに相当する部分において斜め引張ひび割れが発生したこと、2)凍 結融解作用による水平ひび割れの影響を受けたことにより、破壊形式が変化したためである。
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