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発表 漁港内における底質環境とマナマコの分布特性

作成年度 2021年度
論文名 漁港内における底質環境とマナマコの分布特性
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本水産学会 春季大会
誌名(No./号数)
発表年月日 2022/03/26 ~ 2022/03/29
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水産土木チーム稲葉 信晴(INABA Nobuharu)
水産土木チーム松本 卓真(MATSUMOTO Takuma)
水産土木チーム白井 さわこ(SHIRAI Sawako)
北電総合設計内山 伸二(UCHIYAMA Shinji)
水産土木チーム的野 博行(MATONO Hiroyuki)
抄録
本研究では、北海道の輸出水産物の主力品目であるマナマコの漁港内水域を活用した増養殖を進めるための基礎資料とする事を目的とし、北海道積丹半島東部に位置する漁港内における海底環境及びマナマコ分布特性について調査した。 2021年10月に漁港内の対象水域における海底地形を把握するためにマルチビーム音響測深機を用いた調査を実施した。また、予め海底地形を把握した区域において、ベルトトランセクト調査を含む潜水による分布調査を11月に実施し、マナマコの分布状況や特徴的な地形、底質環境について詳細に把握した。更に、底泥の化学的環境及び粒度については、同年7月及び11月に港内全15地点にて採泥を行い、全ての底泥サンプルについて以下の分析を行った(強熱減量・全窒素・TOC・硫化物・クロロフィルa・フェオフィチンa及び粒度組成)。 本研究の結果、海底を占める「岩盤・礫・カキ殻等」の割合が50%以上の環境では、その他環境と比較して相対的に高いマナマコ生息密度が維持されていた。底泥中の有機物量の指標や硫化物の値については、7月では北西側岸壁周辺で最も高かったが、11月では南東側の防波堤沿いの地点に高濃度区が移動した。有機物や硫化物が多い地点周辺のマナマコ生息密度は低い傾向にはあったものの分布は認められた事から、海底環境に占める底質の種類及び割合が生息密度に与える影響がより大きい事が示唆された。
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