国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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発表 動的遠心力模型実験による変状補強土壁の耐震性能評価

作成年度 2022年度
論文名 動的遠心力模型実験による変状補強土壁の耐震性能評価
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第63回地盤工学会北海道支部年次技術報告会
誌名(No./号数) 第63回地盤工学会北海道支部年次技術報告会技術報告集
発表年月日 2023/01/26
所属研究室/機関名 著者名(英名)
寒地地盤チーム野村 孝志(NOMURA Takashi)
寒地地盤チーム林 宏親(HAYASHI Hirochika)
寒地地盤チーム橋本 聖(HASHIMOTO Hijiri)
抄録
帯鋼補強土壁1) は1963年にフランスで開発されたテールアルメ工法が代表的である.日本には1972年に旧日本道路公団で採用されて以降,数ある補強土壁工法の中では日本国内で最も多く採用され,現在も増加傾向にある. 帯鋼補強土壁に関する道路盛土への研究は旧建設省土木研究所などで合理的な設計,施工の指針を得るため,模型や実物大規模の実験が数多く実施されてきた.これらの成果は「道路土工-擁壁工指針」2) に反映され,帯鋼補強土壁のほか,主要な補強土壁例えば3),4),5)はコンクリート擁壁と並ぶ擁壁技術の一つとして,様々なインフラ整備に導入された.一方,2000年に長野県岡谷市で構築された帯鋼補強土壁が凍上によって壁面パネルが脱落する事象6)が顕在化した(図-1).事後調査の結果7),8),9),凍上が作用した帯鋼補強土壁は経時的に壁面パネル前方へ水平変位の進行が示唆されたが,この要因として,日本国内の積雪寒冷環境で壁面パネル背面部に凍上抑制層が施工されていないためである.凍上抑制層が不施工の帯鋼補強土壁は多数存在することがわかっており,少なからず壁面パネルが前方へ変位した状態に地震力が作用すると帯鋼補強土壁の健全性は著しく低下する恐れがある.このため,壁面パネルの水平変位レベルに応じた帯鋼補強土壁の耐震性能を把握することは,道路管理者の視点からも非常に有益であると考える. 本稿は壁面パネルの変状の有無をパラメータとした帯鋼補強土壁に対して動的遠心力模型実験を行い,段階的に地震動を作用させた際の補強材張力(ひずみ),壁面パネルの水平変位量,盛土天端の沈下量を踏まえ,各地震動に対する耐震性能を考察したものである.
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