| オホーツク海の海氷減少に伴い、沿岸域に来襲する
波浪増大や、それによる高波被害の増加、沿岸構造物
の安定性低下、海岸侵食の進行などの災害の多発が懸
念されています。しかし、オホーツク海の長期的な波
浪変化に着目した研究例はほとんどなく、同海域の長
期的な波浪の変化傾向や、その原因については、よく
わかっていませんでした。
寒地土木研究所・寒冷沿岸域チームの岩﨑研究員は、
過去40年間(1980年代から現在まで)における波浪シ
ミュレーションから、オホーツク海における波パワー
の長期トレンドとその要因を解析しました。この波浪
シミュレーションでは、世界的に広く活用されいる3
種類の再解析データ(JRA55、ERA5、MERRA2)と1
種類の衛星データを用いました。
解析結果から、オホーツク海の全域平均で、冬季の
波パワーが10年あたり約12~15%で増加しているこ
とが明らかになりました。また、波パワーの増加は、
海氷減少と風速の増加の両者が寄与するものの、風速
の増加も海氷の減少が原因であることがわかりまし
た。すなわち、海氷減少は冬季における波パワー増加
の主要因であることが解明されました |