国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所

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 寒冷海域漁港における水産生物の保護育成機能

作成年度 2024年度
論文名 寒冷海域漁港における水産生物の保護育成機能
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名(No./号数) 寒地土木研究所月報 第865号
発表年月日 2025/01/10
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水産土木チーム梶原 瑠美子(KAJIHARA Rumiko)
前 水産土木チーム白井 さわこ(SHIRAI Sawako)
水環境保全チーム布川 雅典(NUNOKAWA Masanori)
東海大学 生物学部 海洋生物科学科 教授大橋 正臣(OHASHI Masami)
水産土木チーム森 健二(MORI Kenji)
抄録
水産土木チームでは、寒冷海域漁港における保護育成機能を強化する整備手法を提案するために、漁港内・周辺に生息する魚類に対する高波浪からの避難場機能、底生生態系を考慮した魚類の餌場機能に着目し、北海道内の漁港の保護育成機能に関する調査を進めてきた。漁港での魚類の出現状況や波浪環境を調べた結果、魚類は波高が大きくなるに従い出現頻度が減少し、一定の波高以上で観察されなかった。そのため、高波高は魚類行動に影響を与えると考えられた。また、波高閾値を用いて漁港内の区分領域の避難場機能を評価することにより、漁港としての高波浪からの避難場機能の有無を確認することができた。加えて、魚類や餌料生物とともに基礎生産者や海底環境を調査した結果、漁港内では動物プランクトンだけではなく底生動物も多く現存し、港内底生動物優占種は魚類胃内で確認された。このことから、漁港は餌場機能に優れており、特に、漁港の静穏性が浅海域に安定した海底環境を創出することにより、浮遊生態系とともに底生生態系が構築され、餌場機能を支えていると考えられた。
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