作成年度 | 2024年度 |
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論文名 | 肥培灌漑施設における曝気時間の設定と硫化水素ガス濃度の変化 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | |
誌名(No./号数) | 寒地土木研究所月報 第866号 |
発表年月日 | 2025/02/10 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
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資源保全チーム | 中山 博敬(NAKAYAMA Hiroyuki) |
資源保全チーム | 酒井 美樹(SAKAI Miki) |
資源保全チーム | 横濱 充宏(YOKOHAMA Mitsuhiro) |
抄録 |
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国営環境保全型かんがい排水事業で整備する肥培灌漑施設では、ふん尿スラリーを調整槽で曝気して有機物を分解し、流動性向上や臭気低減を図る。曝気は毎日数時間実施するが、それ以外の時間帯は嫌気状態となるため硫化水素が発生し、曝気に伴いふん尿スラリー中から気中に拡散して調整槽内部のコンクリートを劣化させる。曝気時間を短くすることで、気中に拡散する硫化水素ガスを抑制できる可能性があるが、それらを検討した事例はない。本報告では、肥培灌漑施設で連続測定した硫化水素濃度のデータを用いて、曝気時間と調整槽気相の硫化水素ガス濃度の関係を検討した。 検討の結果、曝気時間を短くすることで調整槽気相の硫化水素ガス濃度平均値を一時的に下げることができるが、その効果は持続しないことが明らかとなった。また、調査対象施設では、調整槽液温を30℃以上に維持できる7時間曝気時の硫化水素ガス濃度平均値は、下水道の防食技術マニュアルで最も劣悪な腐食環境に分類される50ppmを概ね下回った。したがって、肥培灌漑施設の運転管理目安である調整槽液温30℃以上を指標に曝気時間を設定することが、硫化水素ガス抑制の観点からも重要である。 |
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