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 北海道における社会資本の戦略的維持管理に関する報告-土木構造物等の長寿命化、予報保全、老朽化対策-

作成年度 2011年度
論文名 北海道における社会資本の戦略的維持管理に関する報告-土木構造物等の長寿命化、予報保全、老朽化対策-
論文名(和訳)
論文副題 平成23年度(指-4)
発表会 平成23年度技術研究発表会
誌名(No./号数) 平成23年度技術研究発表会
発表年月日 2012/02/23
所属研究室/機関名 著者名(英名)
抄録
わが国の社会資本整備は高度経済成長期にピークを迎え、経済成長や生活水準の向上を支える基盤として大きな役割を担ってきた。今後、これらの社会資本の高齢化構造物数が加速度的に増加することが見込まれており、老朽化に伴う損傷事故が懸念されるとともに、維持管理費・更新費の急増が想定されている。国土交通省では、50年以上経過する社会資本の割合を示しており、2009年時点と20年後を比較し、道路橋(約8%→約51%)、河川管理施設(約11%→約51%)、下水道管きょ(約3%→約22%)、港湾岸壁(約5%→約48%)としている。北海道においては、積雪寒冷地の過酷な気象条件における凍害劣化や結氷による被害、広範囲に分布する泥炭性軟弱地盤等の地盤沈下による被害など本州と異なる気象・地質・自然条件下での技術的課題が存在しており、これらに十分留意した維持管理・更新が不可欠となっている。高齢化した構造物の割合が増加する中においても、住民の生命財産を守り、地域の安全・安心を確保しつつ、将来の維持管理・更新費用(ライフサイクルコスト)の縮減を一層進めることが必要であり、予防保全の観点から戦略的に維持管理・更新を実施し、計画的な点検と、点検結果に基づく補修・補強・更新を確実に実施するための、長寿命化計画などによる予防保全マネジメントの強化が不可欠である。また、維持管理・更新を適切に実施するための点検・診断技術、補修・補強技術、建設リサイクル技術などについて、北海道の気象条件、現地条件に応じて適切に適用しつつ、技術開発を進めることが重要である。社会資本の戦略的維持管理に関する国の政策としては、2010年に閣議決定された「新成長戦略」において、「社会資本ストックの戦略的維持管理等」が位置づけられている。国土交通省では「国土交通省政策集2010」において「社会資本の戦略的維持管理」が位置づけられており、2011年11月に発表された「持続可能で活力ある国土・地域づくり」では「社会資本の的確な維持管理・更新」が掲げられている。また、2011年4月には『「戦略的取組」による北海道総合開発計画の推進について』が公表され、この中で「積雪寒冷地における社会資本の戦略的維持管理」が位置づけられている。本論文では、北海道開発局の河川、道路、港湾、農業の各部門における社会資本の戦略的維持管理・更新の推進に関する現状、課題、今後の方向性について報告するものである。
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